スポーツは現実であるが、「STREET2ELITE日本一決定戦」を勝利した1チームは非現実的な空間へ誘われる。ストリートボーラーであれば一度は手合わせ願いたいBall Up(旧AND1チーム)、そしてバスケ選手であれば是が非でもマッチアップしたいNBA選手と同じコートに立てるチャンス。テレビで見ていたスター選手が、3D技術なんかに頼らず目の前に現れ、最高峰のバスケを体感できる。
そんな夢のような空間は、現実なのか?非現実なのか?
曖昧な世の中に決着をつけるべく行われた「STREET2ELITE日本一決定戦」。幸運を手にしたのはSOMECITY TOKYOのボーラーで構成されたSOMECITY goes to S2E(以下SC-S2E)。8/17(火)大阪、8/19(木)東京で行われる本戦に日本代表として「TEAM USA StrEET Ball Up」と対戦する。
そのSC-S2Eと戦ったチームの悔しい声をご紹介しよう。32チームがエントリーしたが棄権も多く、20試合用意された1回戦は5試合しか成立しなかった。そんな中、SC-S2Eの相手BIG UPはキチンと会場に来ており、無事に初戦が行われた。SC-S2Eは高さもさることながら、機動力良く走り回ってゴールを奪い、47-6で初戦突破。
敗れたBIG UPは、過去に個人としてAND1 OPENRUNに参戦していたが、昨年からチーム戦となったために作ったストリートチーム。メンバーのTrickerは「プロフェッサーとやりたかったけど、SOMECITYの偉大なボーラーたちとやれてうれしかったです」。
2回戦のL・A・Sは40-9で完敗。Hoop In The Hood(以下HITH)常連チームゆえに「SOMECITY OSAKA ALL STARをはじめ、HITHで敗れたチームや過去のAND1 OPENRUNで負けた相手に借りを返したかった」と残念そうに語るLeader。HITHで見てきたL・A・S。完敗したが年々その成長ぶりが感じられる。「1on1だけは負けない、1on1ありきの魅せるチームになりたい...と思ってるけど今はユニフォームだけが目立ってるよね。笑」と。ストリートでは何でも目立つことが一番!これからも楽しみなチームである。
3回戦、最もSC-S2Eを苦しめたアリア。その作戦は「相手がデカいので中を開けて攻め、リバウンドをしっかり取る作戦だったが、いらないファウルが多すぎた」と悔やむ棚橋選手。GYMRATSとして昨年アメリカに行き、「この大会は世界とつながっており、またアメリカに行けるチャンスだと思って参加しました」と言う。埼玉県新座市など近隣4市で活動するバスケメンバーを集めて結成したオールスターは、SOMECITY TOKYOオールスターに17-10で敗れるも、唯一の一桁得点差で苦しめた。
準決勝、2回戦でこの日一番となる50点を挙げたアゲラタムを大差で破って勝ち上がったK-SELECT。203cmのRYOTAが立ち塞がる。しかし...「この大会自体、知りませんでした。ストリートも初めてでしたが楽しかったです」と淡々としたコメント。
では、ロッドマンが来ることくらいは知っていたのだろうか?「いや、全く知らなかったです。会場に来て初めて知り、ロッドマンとやってみたいって思いました」。
バトンタッチしたキャプテンRIOは興奮気味に「ずっとAND1を見てたし、学生生活最後にひとつ何か残そうかってことで大学の仲間と一緒に参加しました。相手の不得意そうなゾーンを仕掛けたのですが、やっぱり対応してきたので、バスケを知ってるなって思いました。楽しかったです」。
203cmがおり、バスケを熟知しているヤングガンが相手でも29-18で勝利。さぁ決勝。
BLOCK Aから決勝に進んだのは同じくSOMECITYに参戦し、下部リーグから巻き返しを狙うSIMON。決勝に進んだ両チームはどちらも1回戦から試合を全うしてきた。特にSIMONは今大会の開幕戦を務めたチーム。最初から最後までこの場にいた疲れもあったか、40-19でアップセットならず。
準決勝まで高さを生かしてゴールを奪ったTAKASHI(35歳)は、「チームメイトが信頼してインサイドで攻めてくれと言われていたので、その期待に応えるよう一生懸命やりました。最後は負けてしまいましが、力は出し切ったので、ぜひSC-S2Eには日本代表としてがんばって欲しいです。(もし勝ってたら?)もちろんロッドマンとマッチアップしたかったです。ロッドマン世代ですからね(笑)。あざむくようなシュートをしたかったですね」。お疲れ様!
優勝したSOMECITY goes to S2EのTAKUは、夢舞台を日本のストリートボール界のために活用しようとしている。「前から言ってるようにオレは体育館とストリートの架け橋になりたい。ムーブするだけがストリートじゃないし、ハデなプレイをしなくても、ストリートで輝ける立ち位置が作れることを証明したい。本戦ではシンプルに点を獲ってクロスゲームにして、少しでも相手をムキにさせられたらおもしろいよね。自分のプレイスタイルを魅せる良いチャンスをもらいました」。ストリートもバスケであり、バスケは楽しいのである。
さて、ストリートボールを題材にしたバスケマンガ『DRAGON JAM』をご存じだろうか?この日、作者である藤井五成先生が会場に来て、初戦から決勝まで全てを食い入るように見ていた。
「かなり刺激になりました。優勝したSC-S2Eや負けちゃったけどSIMONは凄かったですし、SC-S2Eを苦しめたアリアも良かったですね」。
Ball Up vs SC-S2Eのマッチアップで期待するのは?「プロフェッサーのボールさばきがいかがなもんかなって期待してます。SOGENのディフェンスの迫力が凄く、ものすごい運動量だなって思ったので、プロフェッサーやBall Upのボーラーたちをどう止めるのかなって思いました」。
最後に日本のストリートボーラーへ向けてありがたい言葉を頂戴した。「AND1 MIXTAPEのDVDだけで見てるとBall Upの方が圧倒していると思ってましたが、今日、生で実際に試合を見て、日本の選手たちもスゴイと思いました。本番への期待感が高まりました。あと印象的だったのは、イケメンの選手が普通にカッコイイプレイをするので、そりゃカッコイイだろって思いました(笑)。バスケをする瞬間がみんなカッコイイんだろうな...」。
この日本一決定戦の模様は、『DRAGON JAM』が連載されている7/27発売の月刊スピリッツでも紹介される。
朝10時から夜7時まで、実に9時間、DJプレイをしまくった影の殊勲者DJ KENKEN。「1曲も同じ曲をかけなかった。ボビー・ブラウンとか大丈夫だったかな。笑」。ニュージャックスウィングやHIP-HOPクラシックを交えながら、楽しませてくれた。久しぶりに聞きたいと思っていたBELL BIV DEVOEの「POISEN」が流れた時、一人、興奮してしまった。ありがとう!
そしてもう一人、可哀想な人を紹介しておこう。がっくりと肩を落とすしていたのは、F'SQUADのHARASHOW。声をかけると、「ホントは現役bjリーガーやALLDAYでも活躍する外国人選手を集めて『green beret』で参戦するはずだった」と言う。しかし、電話に出てくれないし、つながったと思ったら「今、沖縄にいて夜帰る」と言われる始末。前もこんなことなかったっけ?ガンバレ、HARASHOW!
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