bjリーグ
がんばれ日本人

「外人恐いよ デッカイよ 日本製品買っとくれ♪」
その昔、バンドブームの時にこんな歌があったっけ。

日本のスポーツにおける外国人は、得てして"助っ人"と期待されてやって来る。日本人に無いパワーや技術を補い、そしてチームを勝利に導くことを第一に輸入をされる。勝利への近道である得点能力をいかんなく発揮し、シーズン終了時にはその栄光を称えらられることも多い。プロ野球であればホームラン王、Jリーグならば得点王に名を連ねるのは外国人が主だった。

しかし昨今。不景気ということで良い選手を買えない実状はあるのかもしれないが、その得点に直結する活躍の場を日本人が占領している。プロ野球パ・リーグでは過去6年間のホームラン王は日本人が獲得し、今年もぶっちぎりの44本(10/1現在)で西武の中村剛也選手が首位に立っている。
Jリーグの得点王も、2年連続してジュビロ磐田の前田遼一選手が受賞。昨シーズン同じく得点王に輝いたケネディ選手(名古屋グランパス)が15点と現時点(10/1現在)ではリードしているが、その後ろにはハーフナー・マイク(ヴァンフォーレ甲府)の14点を筆頭に日本人が続く混戦状態。

JBLでは、3年連続得点王に川村卓也(リンク栃木)が獲得。その3年前から外国籍選手が同時に1人しか立てないオンザコート1が採用され、大概2人を抱える外国人選手がプレイタイムを均等に分け合ったことも、日本人がランキングに顔を出せるようになった要因でもある。オンザコート2時代の4年前に遡ると得点王トップ10は外国人が埋め尽くしていた。それでも3年連続この地位を死守している川村は評価されるだけの活躍を示している。

外国人とのマッチアップで鍛えられた日本人選手

bjリーグは5人中3人まで(2Qのみ2人まで)同時に外国籍選手をコートに立たせることができる。野球でいえば1番から5番まで、Jリーグで例えると2トップと4バックを外国人で揃えるってことと同じくらいの割合。
3人も立てることで、チーム戦術によってポジションは千差万別な組み合わせとなり、外国人vs日本人がマッチアップする機会は多い。そんな中で揉まれ続けた日本人選手たちは着実にレベルを高めている。その筆頭として、日本代表にも名を連ねた太田敦也(浜松)が、あのNBAプレイヤー、イー・ジェンリェンに対し、体を張ってディフェンスしたシーンは記憶に新しい。得点王こそまだ誕生はしていないが、日本人選手たちが得点に絡むケースも年々増えている。

日本人の成長を軽視しているとも取れる天皇杯辞退

111002a.jpg年明け早々に行われる2012年の天皇杯(オールジャパン)には、いよいよbjリーグのチームが出場する。
当初、残念ながらbjリーグは辞退を表明した。その後、同時期に試合が無いという消去法で千葉ジェッツの出場が決定。
辞退理由として「外国籍選手のオンザコート人数制限が違う」ことを主張したbjリーグ。

言葉尻だけを捉えれば、JBLはもとより、クラブチームや大学生などよりも日本人のレベルは落ちると、戦う前からリーグ側が白旗を上げたとも取れる。もちろん、どのチームも同時に3人出せる外国籍選手を主体にチーム作りを行っているので、そもそも日本人選手を抱える人数が少ない。その理由であれば、筋は通る。
ロスター12名中4〜5人の外国籍選手を抱えていれば、日本人は7〜8人。プラス2名の外国人を加えたところでベンチメンバー9人程度。それは戦う前からビハインドであり、同情を買うこともできたろう。ただ、WJBL新潟が8人でシーズンを全うしようとしている以上、言い訳は難しい現状もあるわけで...。

しかしbjリーグの主張は、オンザコートでの外国籍選手の人数制限の違いに対して言及をしている。
外国籍選手のポジションを奪い合いながら激しくプレイする中で日本人選手を強化してきたはずであり、そもそもの目的であった。今こそレベルアップした日本人選手たちの力を見せつける絶好の機会とばかりに、鼻息荒く積極的に参加すると思っていたのだが、当のリーグはそのような見解を全く示さなかった。

懐具合は変わらないがチーム数と日本人選手のレベルは向上中

1チームとはいえ、千葉ジェッツはbjリーグを代表し、その舞台に立つ。ようやく認められた日本代表を目指すためにも、日本のレベルの判断基準となるJBL選手らとの対戦は、高いモチベーションになることだろう。bjリーグとしても、これまで外国籍選手を多くコートに立たせて日本人選手の強化を行って来たひとつの結論が出される。どのような結果になってもリーグは軽視することなく、次のステップに進むための良い材料として欲しい。

4チーム増えたが1チームが減り、19チームとなったbjリーグは、今週末より7回目のシーズンを迎える。
7年前から比べ、チーム数は3倍以上に増えた。サラリーキャップは一向に上がらず、観客数も立ち上げ当初の目標値であった3,000人に届かないゲームも多く、実際にそれをまかなえるだけの会場を使ってはいない。
それでも、日本人選手たちは着実に成長しており、bjリーグの目指すビジョンは間違っていなかったはずだ。

初年度から全うしてきた選手たちは、プロとしてもう7年目を数える。地域に密着してきたbjリーグだが、そろそろリーグの顔となるような全国区の日本人選手が1人、2人と出現してきて欲しい。それに見合う実績を残してきた選手は育って来ている。
今シーズンもまた、さらなる日本人選手たちの成長を信じている。日本代表を活性化させるだけの技術と気持ちを持ったプレイヤーもいるはずだ。
ガンバレ日本人!

(Text by Izumi)





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